2026年5月

2026年5月に多かった感染症は

1.ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症) 46%
2.溶連菌感染症 19%
3.水ぼうそう   14%

の順でした。この3つで発熱で受診した患者さんのおよそ8割を占めていました。

ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)の数は2ヶ月連続で減りましたが、感染症で受診した患者さんに占める割合は最大でした。突然の嘔吐で始まりますが、嘔吐なしで下痢だけのこともあり、発熱や腹痛は必ずしもありません。比較的症状は軽い印象です。食事などの固形物が胃に入ると反射的に吐いてしまうため、吐き気が強い1-2日間は水分中心で構いません。嘔気・嘔吐がある間は吐き気止めを使いながら、水分・糖分・電解質の補充をしましょう。OS-1やアクアライトなどのイオン飲料が最適です。下痢は4-5日以内に治まることが多いですが、たまに長引くことがあります。また、下痢しているときにミルクを飲むと、ミルクの中の乳糖という糖分を分解できずに下痢が長引くことがあります。ミルク栄養中のお子さんには、乳糖を分解するお薬を整腸剤と一緒に出しますのでお知らせください。

溶連菌感染症は5月は4月とほぼ同じくらいでした。突然の高熱と激しいノドの痛みが主体で、咳や鼻水がない場合は可能性が高いです。のどを見ると分かることが多いですが、症状が出てから受診までの時間が短いと症状や所見が揃っていないことがあります。抗生剤を決められた期間きちんと飲んでいただく必要があるため、典型的な症状やのどの所見がない場合は抗原検査を行います。

水ぼうそうの数は倍増しました。ワクチン接種済でかかったお子さんがほとんどで、症状は軽めですんでいます。潜伏期間が2-3週間と長いのが特徴です。発疹は体から出始めますので、園や学校で水ぼうそうが出たときは、入浴時にお子さんの皮膚をよく観察してください。

5月下旬になって手足口病とヘルパンギーナの流行が始まりました。いわいる夏かぜです。わずか10日ほどでしたが、この2つで5月の発熱患者の10%を占めました。全員が未就学児で、どちらも突然の高い熱とのどの痛みで発症し、口の中に小さな水ぶくれができます。手足口病では手のひら、足の裏、おしりから腰にも小さな水ぶくれができます。熱は39-40℃台の高熱が手足口病が1-2日、ヘルパンギーナは2-4日続くことがあります。口の中の水ぶくれが破れるとアフタになって強い痛みが出て、飲んだり食べたりしなくなることがあります。解熱剤を痛み止めとして使いながら、甘いジュースやアレルギーがなければアイスクリームやプリン、ヨーグルトなどの、冷たくてあまり噛まなくて良いものをとらせてあげてください。稀れですが合併症に無菌性髄膜炎や心筋炎があります。熱が長引いたり、ぐったりして元気がない、何回も吐く、おしっこが半日以上でない、などの症状があるときは、夜でも翌朝まで待たずに夜間こども診療や大分こども病院を受診してください。

インフルエンザはB型が1人いましたが、新型コロナウイルス感染症はいませんでした。大分県内全体でみても、この2つに関してはもう大規模な流行はありません。もし学校や園で感染者が出た場合はマスクと手洗いをしっかりして、発熱や倦怠感、関節やのどの痛みなどがある場合は受診してください。

 

 

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