9月に多かった感染症は
1.ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)
2.溶連菌感染症
3.新型コロナウイルス感染症
4.りんご病(伝染性紅斑)
の順でした。
ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)は8月の1.5倍に増えました。下痢のみのことが多いですが、寒くなってきて発熱や嘔吐もある患者さんが増えています。
溶連菌感染症も8月の1.5倍に増えました。突然の高熱と強いのどの痛みで発症しますが、短い間隔で再感染したときはのどの痛みが軽いことがあるため、わかりにくいです。
新型コロナは若干減りましたが、中高生に多いです。小さい児はまずご両親が家に持ちこんだ後の発症がほとんどでした。
新型コロナも溶連菌も高熱とのどの痛みで発症するため、症状だけでは判断が難しいですが、のどを見ればわかることがありますので受診してください。
次いで多かったのはりんご病(伝染性紅斑)でした。両頬が真っ赤になったり、手足や体に赤いレース状の紅斑が出て受診する場合がほとんどですが、そのときはもう他の人に感染させる時期が過ぎています。皮疹が出る1-2週間前に軽い風邪症状や1-2日続く発熱があることがあり、その時期にりんご病のウイルス(ヒトパルボウイルスB-19)に感染していますが、そのような症状に気づかれないことも多いです。頬や手足の皮疹は日光に当たると赤みやかゆみが悪化し、じんましんと間違われたりすることがあります。なので2-3週間は日光に当たらないように長袖、長ズボンやマスク、帽子で保護しましょう。かゆみが強いときはかゆみ止めを飲むと症状が軽くなりますので受診してください。
感染症以外では気管支喘息が増えています。昼間と朝晩の気温差が大きくなると風邪を引きやすくなります。風邪を引いたことで気管支喘息発作が誘発されることがありますし、朝晩の冷たい空気を吸いこむだけでも気管支喘息の発作がでることがあるため、3-4月と9-10月は気管支喘息が増える時期になります。夜間の咳込みやゼイゼイという胸の音がして夜間に目が覚めるときは喘息の発作がでている可能性があります。飲み薬や吸入でしっかり発作を抑えましょう。



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